臨床パストラルケアとは

臨床パストラルケアとは

羊飼い現在では「パストラルケア」という言葉は「スピリ チュアルケア」と殆んど同義語で ある、と考えられます。しかし歴史的に見ますと、イギリスやアメリカの医療施設には「パストラルケア(pastoral care)部」があります。従来、この部門で働く人は殆んど全てキリスト教のPastor(牧師)である上、更に臨床的に患者の霊的(スピリチュアル)苦 痛をケアするための専門的コースを習得して資格認定された人達だったのです。

従ってpastorが患者のスピリチュアルケアをする、と言う意味でパストラルケアと呼ばれてきたわけです。語源的には、パスターは「羊飼い」とか「牧者」という意味であり、キリスト教関係でそれが使われるのは、聖書のキリス トの言葉、「わたしは良い牧者である」に由来している。

従って「パストラルケア」はパスター(羊飼い)が羊を親身になって世話するように人々をケアする という意味から出た言葉です。キリスト教圏の国々の医療施設では呼び方は違っても似たような部門を持ち患者のスピリチュアルケアに当っています。キリ スト教以外の宗教でも人のスピリチュアル面は当然重視しますから、似たような仕事(ケア)は存在します。

従っ て、このような歴史を踏まえて、本センターの名称のように、組織や団体の名前に使われてい るのは良いとして、そこで行われている「ケア」の本質は1990年のWHO専門委員会報告書にあるように、「スピリチュアルケア」という言葉で言い表した方が現在は一般的であると思われます。世界的にも「パストラルケア」よりは宗教色の少ない「スピリチュアルケア」という言葉の方が広く使われていく傾向 にあります。

しかしながら、「パストラルケア」はスピリチュアルケアに加えて、特定の宗教(例えばキリスト教)の信者や求道者に「宗教的ケア」をも行う場合がある。その場合には「パストラルケア」はスピリチュアルケアを中心とした上で宗教的ケアも行うと理解すれば良いと思われます。

参考書:キッペス著「スピリチュアルケア」
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WHO編「がんの痛みからの解放とパリアティブケア」金原出版、1993年


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